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2004年5月

民主党の再生と年金制度改悪

 昨日、ついに菅直人民主党代表が辞任した。併せて、執行部も総辞職、次の代表が誰になるのかは、いまだ不明である。菅代表の、実に遅きに失した決断だった。彼は、政治家としてのカン、風を読む能力に欠けているのだろうか。私自身は、鳩山由紀夫氏も頼りなかったが、菅直人氏には危うさを感じていて不安だった。その予感が、このような形で現実のものになってしまうとは不甲斐ない。私が民主党に票を投じてきたのは、自公政権に終止符を打ってもらうためである。しかし、昨年の衆院選では今一歩、及ばなかった。しかし、かなり大躍進はしたのだ。それなのに、この愚。菅氏は、自らの未納問題が発覚した際、すぐにでも謝って辞意を表明するべきだった。もちろん、本人に罪の意識はないはずだ。私から見ても、制度上の問題なのだから。しかし、それ以前の問題として、年金未納を攻めたて、攻撃材料にしていた。これは、由々しき事態だ。その背景などは調査し、今後の年金問題に関しての糧にすればよろしい。まず、すぐに辞すれば、与党を攻撃できたはずなのだ。そして、変な形での合意はしなくてすんだし、参院選の争点とできたはずだ。しかし、菅氏は辞めないということを言い続けてしまった。どう考えても言い訳にしか聞こえない説明を繰り返しながら。そして、福田官房長官の辞任である。福田氏に関しては、週刊誌の記事が引き金だったのかもしれないが、ともかく福田氏に先を越されてしまった。菅氏は、その夜から連日テレビ番組を行脚した。そして、代表を辞任。実に、タイミングの悪い人である。

 三党合意の内容の是非はともかく、何となく懐かしい響きの自公民による三党合意が行なわれた、という報道、事実が問題だ。どう考えても与野党が擦り寄ったとしか印象が残らず、あれほど反対していた与党案に合意したかのように取られてしまうのだ。選挙で投票してくれるのは政治のプロではない。アマチュアである。素人である。それなのに、こんな複雑なことをしてしまっては、賛同が得られるかどうか分からない。

 確かに、民主党が反対したとしても、この後の本会議で自公の賛成多数で衆院は通過してしまう。しかし、参院はあるのだ。まず、三党合意にはとらわれずにしてほしい。そして、参院では、新執行部によって徹底的に戦って欲しいのだ。そして、本当の意味での抜本改革をするため、この法案を参院では通さないでもらいたい。まだ、一縷の望みはあるはずだ。

 そして、何よりも重要なのは、まず国民がしっかり「監視」すること。政治を監視することが重要なのだ。そして、ハードルはより厳しくなったが、民主党も国民に改めて支持してもらえるよう、しっかりとした体制を築いてもらいたい。このままでは、民主党は惨敗、自民・公明の連立与党の大勝利だ。ただし、それには一つの条件がある。まずは民主党の支持が離れること。そして、多くの国民が「寝て」しまい、投票に行かないで投票率が下がることだ。実際、先日、自民党が勝利した補選は、投票率が驚くほど低かった。そうすれば、ほぼ投票に行く公明党支持者のおかげで大勝してしまう。それを防ぐためには投票に行くしかない。投票率を上げるしかないのだ

 いま、通そうとしている年金制度の改革案は、「改悪」案である。まず、これは潰さなくてはならない。よしんば通してしまったならば、次の選挙で、現与党の自民・公明を倒すべく動くしかないのだ。ぜひ、民主党には再生していただき、自公を倒せる勢力になってもらわなくては、いけないのだ。

 まもなく採決の時間である。まったくまとまらない文章だが、私自身は、仕事をしなくてはならないので、またしても、いまはここまで。年金問題、ならびに民主党については、後ほど改めて。

(本サイト:「夢野の眼」より転載)

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福田官房長官辞任の波紋

 ちょうど、雑誌の原稿を執筆している最中、付けっぱなしのニュース速報が入った。福田官房長官の後任に、細田官房副長官が内定、と。ええっ!と驚愕した。先日まで、したり顔で「嘘はいってない」などといっていた当人が、ついに辞任したのだ。しかも、午前の定例記者会見の最後、唐突に辞任を表明し、そのまま部屋を出てしまったという。

 この、官房長官辞任にまで至った問題の端緒は、閣僚の三人の年金未納問題だった。攻めたてる野党第一党の菅民主党代表は、「未納三兄弟」と攻撃し、衆院補選を戦った。しかし、その補選で自民党は全勝。といっても、投票率はあまりにも低いもので「勝った、勝った」と大手を振れるものではない。低投票率によって、ほとんどが投票所に向かう公明党支持者である創価学会票の上積みが大きかったはずだ。その選挙への影響も考え、閣僚の国民年金納付状況の公表は見送られた。

 そして、その間にも続々と国民年金未納の国会議員は増え続け、自民党、民主党、政党問わず続出。しかし、全閣僚の国民年金の支払状況などが発表されたのは、委員会で法案が通過した後。民主党は退席し、与党の単独採決で衆院に送られることになった。その後、時間差で次々に出されたのが、閣僚の未納報告。そして、攻撃していた菅直人・民主党代表の未納だった。

 その後も、出るわ出るわ。次から次へと、ある人はホームページで、ある人は集会で、と未納を公表。自民党だけでなく、民主党も菅代表に続いて鳩山前代表、羽田最高顧問など、未納の時期があったと発表。

 私は、民主党応援団として、非常に不甲斐なく感じていた。何よりもまず、菅代表が、未納が分かった時点で言い訳をするのではなく、後先を考えずにでも辞意を表明すべきでなかったか。菅代表としては云いたいこともあるだろうが、何を云っても言い訳にしか聞こえないのは自明の理ではないか。しかも、あの時点で辞意を表明することで、福田官房長官を始めとする未納閣僚を道連れにして、法案を潰すところまでいくことができたはずだ。なのに、彼が取った行動は真逆だった。この場で自分を取り繕うことは、結局民主党にとってマイナスにしかならない。反・自公勢力として民主党応援団を自負していたが、これではどうしようもない。実際、あちこちの世論調査で、民主党の不支持率は上がっている。この問題では、自民党よりも民主党が大きな痛手を受けてしまった。

 しかも昨日、民主党は与党と結託してしまった。この法律を通すことは、今後の年金にとっても、国民にとっても、決してプラスにならない。この法律を制定する立場にある政治家でさえも、己の状態が分からない制度をそのままにして、ただ一般国民から搾り取って補填するのが、この法案なのだ。来週の採決、民主党はその合意を反故にしてでも反対して欲しい。そして、菅代表はいまからでも遅くはないので辞任すべきだ。これ以上、代表の座にしがみついているように見えるのでは、ますます民主党はジリ貧になるだけだ。ひいては自公連立が続くことになり、国民が不幸になっていくだけなのだ。

 なかなかまとまらないが、原稿も書かなくてはならないので、いまはここまで。あとでじっくりこの問題について書くとしよう。

(本サイト:「夢野の眼」より転載)

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